12人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
天使の輪が掛かったかの様な美しい黒髪、長い睫毛、ぱっちりとした目、艶のある唇、白い柔肌、自分より少し低い背丈、控え目な胸、全体的にスレンダー。オマケに声はアニメの声優の様な萌え声。
こんな可愛い子が教室にいたら、絶対目立つのに。洋八は自己紹介をした時の教室の記憶を呼び起こすが、目の前にいる美少女はその中にいない。もしかしたら能力とやらで姿を消していたのだろうか?
悶々と考えるが、答えは見つからないので取り敢えず相手になることを了承した。
「ありがとう…。洋八くんってかっこいいし優しいんだねっ…」
キュ、と左手首を掴まれた。一瞬、体が硬直した。
行こ?と微笑まれて、洋八は眩しいスマイルで答える。そのまま手を引かれ、他の皆から離れた所へ向かった。
(…いきなり、こんなオイシイことってアリなん…!?まぁ…ええか、うん、やましい心はないし、うん)
心の何処かで不安が過ぎったが、楽観主義な洋八はラッキーなことだと考えて不安を取り払った。
…どうか洋八を見捨てないでね。決してやましい心なんてないんだから!!
────
最初のコメントを投稿しよう!