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「ちょ、アンタ!!危ないやないの、大した怪我せんくて良かったものの…」
「すみません、…僕だけ授業中に自己紹介が出来ませんでしたから…。どうも、黒瀬煌雅と申します。どうせなら加藤君のようにインパクトを求めてみました…。しかし、怪我をさせてしまったようですね…。ちょっと失礼」
そういえば、煌雅だけ授業中姿がなかったですね。
煌雅は洋八の手の患部に自分の手を当てると、静かに目を閉じた。
「ふぇ…うわぁ…!!」
しばらくすると洋八の手は光に包まれ、煌雅が手を離して光が消えると、傷は跡形も無くなっていた。
「すっげぇ…。こっちの方がインパクトあるんやけど…」
「そうですか?これは僕の能力の1つ、治癒です。お詫びにこれもあげます」
はい、と言って煌雅が手の平を見せると、そこには真っ赤なクルクルキャンディ。
さっきまで何も無かったのに…と不思議に思いながらも、洋八はその飴を受け取った。
「邪魔をして悪かったね…。では、本編をお楽しみ下さい」
それは私のセリフです。
それでは、次から本編です。
「煌雅君…誰と話してん?」
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