12人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
────
学校に着いてから家に帰るまで色んなことがあり過ぎた。リビングに入った瞬間ドッと疲れが湧き、テーブルにリュックサックを投げ、自分の身はソファーに投げた。
クッションに顔を埋めて深い溜め息をつく。疲れもあったが、それ以上に楽しかった。
「っと、のんびりしてる場合ちゃうわ…」
のっそりと起き上がりリュックサックから大切な物の1つ…ノートパソコンを取り出した。ちなみにもう1つの大切な物はあの銀色のハリセンである。
パソコンを起動させ、メールの受信フォルダを開く。『父さん』と書かれたフォルダをクリックすると、メッセージが1件届いていた。
「ん……なんや」
一瞬表情が険しくなった。
メッセージを開く。
「えーと…『順調ですか?洋八の様子毎日知りたいから、下記のURLに日記を書いてちょ』…。何考えてん…」
苦笑いを漏らしながらも、素直に添付してあるURLをクリックしてお気に入りに登録した。
今日の出来事を簡単に記録する。
「なんか…不思議なクラスで…週明けからは…修学旅行…あ、そうやん!!修学旅行の準備せな!!」
文章を打っている途中で重大なことに気付き、後は適当に締め括って日記を更新した。
自室へ戻り押入れを開け、通学用の物より大きめの鞄を引きずり出す。
引き出しや洗面所や、あちこちと部屋を往復して今日詰められる物は詰めていく。
「うーん…。着替えのストックはそんなにないからまだ詰めないとして……おう」
そうだ、おやつを買おう。
明日やることが決まったところで、入浴を済ませ、眠りに就いた。
────
最初のコメントを投稿しよう!