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洋八は棚を移動し、袋詰めのお菓子が並ぶ棚に到着した。
チョコレートの袋詰め、柿の種の袋詰め、色んなお菓子の袋詰め、と、旅先で皆でワイワイ食べるには打って付けの物ばかりだ。
「うーん、チョコは買うたしなぁ…。煎餅とか…さきいかとかおつまみ系もええな…。酒飲まんけど…、ん?」
人と話すくらいの声の大きさで独り言を言っていると、背中に視線を感じた。
不審者だとでも思われたのか?と表情を引きつらせて振り返る。
しかし、目の前には人はいない。眉間にシワを寄せて首を傾げ、また棚に向き直ると、クイ、と服の裾を引っ張られた。
まさか、と思って振り返り斜め下を見ると…やはり、千心がいた。このやり取りも何回目だろうか。
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