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「…いい加減、バカにしてるかと思っちゃうんだけど」
「いやいやいやいや、ほんまごめん!!もうコントかギャグ並に恒例になってほんまごめん!!」
口ではふざけたことを言っているのに表情は必死に謝っていて、そのギャップについ吹き出し、千心は洋八の行いを許した。
「洋八くんも、旅行の買い物?」
「せやで?いっぱい買うで、千心さんも食べてな!!」
「えへ…ありがとう…。………修学旅行、晴れるといいね…?」
そう言って見上げる千心の瞳は、小さく揺れていた。
「…きっと、いや、絶対みんな、笑顔で過ごせる天気になる!!信じよ?」
どんな曇り空も散らしてしまいそうな、飛び切りのスマイルで答えた。
その笑顔に、千心も釣られ、笑顔を取り戻す。ありがとう、と言ってレジへと歩いていった。
「ん、笑顔が一番やな、人間は。さて、俺もそろそろ終わらせないとなー…」
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