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☆Cherry☆
いま、朝の5時。
眠たい目を擦りながらも、目前で繰り広げる家族愛の行く末を、今か今かと待ち望んで期待に胸が弾んでる。
「じゃぁ、搭乗の時間だから行くわね。茜ちゃん!女の子なんだから、家事ちゃんとするのよ?それから、―」
「…母さん、僕、碧なんだケド…」
手に手を取り合っての別れの時さえコレだ。
「ヤダー!お母さんったらおっちょこちょいっ」
うふふ、と笑う40代、専業主婦の母親は17年育ててきた我が子を未だに間違える…
父親も然り。
「碧、お前はしっかりと家と茜を守ってやるんだぞ!」
ぐっと肩に手を置いて、真っ直ぐに、
私――茜を見据えるアホ親父…。
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