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ラウンジは窓際に並んでいるカウンター、中央に8卓の4人掛けテーブルといくつかのゲスト用個室に分かれていた。
「せっかくだから個室に行くか?」
「はぁ……」
戸惑っている裕司を尻目に一番奥の個室に入る専務。
個室内のテーブルは6人掛けで真っ白なクロスが眩しかった。
それぞれの席には食器類が整然と並べられ、テーブル中央には数種のパンの入ったバスケットと何枚かの小皿の上に固形バターが置かれている。
「森くん、残念ながらここはメニューが洋食か和食しかないんだよ。どっちにする?」
「はい、では洋食を頂きます」
明らかに洋食用のセッティングに促されるように応える裕司。
「じゃあ俺も洋食にするか。君、洋食二つお願いね」
ちょうどアイスウォーターを運んできたウェイトレスに瀧澤専務が注文した。
「畏まりました」
ウェイトレスは注文を聞くと使わない食器を手際よく片付けて下がった。
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