始まり

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出会いはさかのぼること2年前だった 先生「今日から担任になることになりました。橋岡 友梨乃です」 入学式の日 新しい教室 新しいクラスメイト 新しい先生 すべてが新しい事だらけの世界に私は心踊らせている そんな中に私の夢をぶち壊すやつがやって来た ガラガラ そいつは自己紹介中の先生を無視して辺りを見渡し、適当に空いている席へと座った 先生「えっと・・・吉高くん?貴方入学早々遅刻なんて何を考えて・・・」 「あの。俺三上ですけど」 先生は急いで席表を見返す 確かに机の上に置かれた席表には彼の座っている位置に《吉高 勇気》と書かれている 先生「席間違ってるわ。三上くんの席はあそこよ」 先生は空いている席を指差し彼に移動するよう促した 三上「あー。すみません」 思ったよりもあっさりと席を移動したそいつは、私の席の通路を挟んで隣だった やだな・・・ こんなやつとこれから3年間過ごすなんて 私が入ったのは情報科 この学校では情報科は1クラスしかない だからもちろんクラス替えは無い 三上と名乗る男は席に着くなり寝てしまった 先生はすっかり呆れて自己紹介の続きをしだした始末 この時その場にいた全員が思っただろう こんなので3年もやっていけるのかと
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