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舗装された道路をのんびりと登った。
ずいぶん奥まで車で行けるようだ。
どこまでも舗装された道が続き獣道の登山道なんかないんじゃないかと思うぐらい進んだ。
実際はそんなに進んでいないのかもしれない。
高い木々に囲まれて上も下も良くは見えず自分がどのぐらい登ったのかを知る方法は時間ぐらいだった。
携帯電話を開き時計を見た。
4時か……
時間を確認して気付く。登り始めた時の時間が分からない。
「はぁ~……」
この日初めて口を開いて出てきたのは溜め息だった。
夕方とはいえまだまだ暑い。
引き返すかどうか迷ったが時間はまだまだあるしどうせなら日が陰ってから自転車に乗りたかった。
止めていた足を再び動かした。
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