33人が本棚に入れています
本棚に追加
「あら、あんた達そんなに仲良しだったのね。予想外だけど上司として嬉しいわ」
部屋の隅で腕を組みながら、壁に寄り掛かっているイルミナが、含みを持たせた言葉で二人を茶化す。
いつの間にか現れた上司に驚いたが、直ぐに冷めた表情に変わるロッシ。
「なんだよイルミナ。何か用か?」
「呼び捨てすんなっての!…そうね。良いニュースと悪いニュースの二つがあるけど、どっちから聞きたい?」
イルミナの言葉に訝しげに眉を寄せたロッシだったが、すぐに答えを出した。
「後で暗い気分になるのは嫌だ。悪いニュースから聞こうか」
「わかったわ。お楽しみのところ申し訳ないけど、早速次の任務よ。直ぐに支度しなさい」
「げ…マジかよ…最悪」
ロッシは大きくため息をついた。
「…こんな気分じゃやる気も出ねー。良いニュースを聞かせてくれ」
「ええ、喜んで」
イルミナはニッコリほほ笑むと、こう言い放った。
「おめでとう。あんたの大好きな任務よ。さっさと支度しなさい」
「……」
ロッシはイルミナに聞こえないように小さく舌打ちをした。
最初のコメントを投稿しよう!