時の番人

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「こぉ~んなところにいやがったのかぁ~」 「!?」 突如聞こえてきた第三者の声に、怪物の手が止まる。 疑問符を頭に浮かべ、その声の主を探そうと辺りを見回し始めた。 それは今まさに命を絶とうとしていた男も同様に。 と、突然、怪物のすぐそばを何かが物凄い速さで通りすぎる。 同時に怪物から黒い飛沫が上がった。 自分に何が起きたのかようやく分かったのか、少し遅れて震えるような叫び声が辺りに響き渡った。 そこで男も気付いた。 怪物の胸にデカデカと刻まれたバツ印の傷に。 己に敵意が向けられたことで、怪物は男から目を離し、代わりに自分を傷つけた者に対して雄叫びを上げて戦闘の意志を示した。
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