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お母さんが先に風呂に入るように言う。風呂からあがる頃には知らない男の人がリビングにいた。
「和志、だらしない格好でその辺歩かないでよ」
久々にお姉ちゃんを見たような感じがする。
「和志、こちらは祐美と結婚する樹さんよ」
お母さんがよそゆきの顔と声で説明する。相変わらずお芝居がうまい。お姉ちゃんもそれをわかった上でお母さんにあわせ、完璧な家族を演じていた。普段は会話などないくせに。
「よろしくね、和志くん」
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