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塾という逃げ場があるにせよ、やはり家に帰るのは気が重い事だった。
団地の階段を上がる足が荷重をかけたかのように上がらない。他の子供たちは軽快に楽しそうにしている。
と。
僕の家のチャイムが女の子たちによって鳴らされようとしていた。無意識のうちに声をあげて彼女たちの行動を止めてしまった。
「あ…もしかして亜美の友達か?」
学校も行っていない亜美に友達がいるのだろうかと思ったが一人だけ見た顔があった。亜美の保育園時代に一緒に遊んでいた子だった。たしか名前は美穂と言っていた。
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