第十章

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「 周喩殿… 陸戦を開戦する場所は、曹軍の進軍を予想するに江陵から進軍してくるでしょう…  開戦場所は洞庭湖から赤壁付近…  周喩殿には、その付近に水軍及び陣の建築をお願いしたい 私が直接江夏に戻り、軍を率いて参りましょう… 」 孔明は立ちながら周喩に進言する 「 許可しよう。 直ちに軍を率いて呉に合流してもらいたい 二万の部隊と陣営は此方で準備しておく 」 「 では、直ちに… 」 そう言って孔明はホウ統を連れて退出した ―― 初戦で、孔明が被害を少なく勝利してしまえば、今後の呉にとって脅威になるだろう… この初戦しだいで、孔明を始末せねば… ―― 周喩は二人が退出すると一人、今後を考えていた その後周喩は魯粛の元に向かい諸将を集め、軍議の内容を説明した 諸将達も劉備軍が陸戦の初戦を行うことに賛成し、劉備軍と共に陸戦を行う二万の部隊を編成を話し合った 劉備軍と共に戦う部隊の将に、太史慈、甘寧の戦上手の二将を選抜し、一万ずつ率いて参戦することが決まり、洞庭湖を水軍で固め岸には強固な陣を築き上げる準備に取りかかる 孔明とホウ統は、白龍を連れて呉を離れ江夏に向かった 江夏に向かう道中~ 「 孔明… 陸戦を自ら引き受けるとは… 周喩の食いつき方からして、初戦を負ければ軍罰にあてるつもりですよ? 」 「 大丈夫… ホウ統があの場で発言を控えたのは、陸戦になんらかの策を考えていたのでしょ? 引き受けたのは、ホウ統の策を行いやすくするためと、呉に我らの力を見せつけるため… 我が軍も被害は最小限に押さえたい 周喩にいちいち許可をとっていたら勝てる戦も勝機を見逃してしまう。」 孔明は鼻で笑いながら答える 「 はははっ… よくわかりましたね。 確かに、周喩の才は呉随一… だが、あくまでも呉内で… 孔明の才と比べてしまうと周喩の才も霞んでしまいますね。」 ホウ統が言い終わると孔明は目を閉じ微笑んだ
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