ep2:林檎のお菓子。

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受験勉強をとりあえずやり始めたある春の休日。 私が部屋で机にむかっていると、 時計の針が午後3時を知らせる頃にコンコンとドアがノックされた。 家には私とお兄ちゃんしかいないので、 私はすぐに「入っていいよ~」と少し大きめな声で言った。 ドアの開く音と同時に椅子を回転させ振り向く。 お兄ちゃんは照れたような笑みを浮かべながら、お皿とティーカップを持って立っていた。 「休憩にしようぜー」 お皿の上には、 いつものアップルパイがのっていた。
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