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『お前さん生きてのかよ』
声が聞こえた方を見てみると、レインが倒したと思っていた大熊が立っていた。
だが、立っているだけで精一杯なのだろう。フラフラと体を揺らしながら動こうとはしない。
『あー、めんどくせぇーな。寝てればいいのによ。ま、丁度一発分溜まったしいっか。私に殺気を向けたテメぇが悪いんだ。集まりな!』
呪文に反応し十字架が動き出す。
全てではなく、多くある内の5個のみが反応した。
動けない大熊の正面に移動した十字架は大きく左右上下に別れ、中央に一つ。下は若干他よりも離れている。
それらは黄色い輝きを放ち巨大な十字架となった。
『逝きな【シャイニング・クロス】』
『・・・グ・・ル・・・グル・・・・ァァ』
一直線に放出された光はそのまま突き抜けるように森の木々事、大熊を包み込んだ。
目を見開いていた大熊は何を言うこともなく、ただ自分に何かが起こるのを待つしか無かった。
光が収まると、包み込んだ場所には何も残っていなかった。
地、木々。そして大熊すらもだ。燃えたのではなく、削り取られたように綺麗な十字架の後がずっと先まで続いている。
『あー、加減間違えた。まぁいっか』
『アホカァー!!ワシはレイン君の傷を癒してくれと頼んだんじゃ。誰が森を傷付けろと言った!?』
『ああん?細かい事気にすんなよ』
『細かくないわ!お前さんは毎回毎回やり過ぎなんじゃよ。全力で打たんでも良かろう』
『だってムカついたから殺りなたくなったんだもん♪』
『キモいわ!・・・もうぃぃ。それよりレイン君は大丈夫なんじゃろうな?』
『あとは目が覚めるのを待つだけだね。起こしたいんなら叩き起こしてやるよ?』
『やめぃ!!』
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