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チュンッチュンッ
『んっ・・・』
日差しに目を照らされて意識が戻った。
寝起きのせいか頭がボーッとする。
俺は何でこんなところで寝てるんだっけ・・・。
そこは大自然の中にある大木の根元に位置する場所だった。
周りは木が倒れており、何故か正面だけどこまで続いているのかわからないほどに道?自然の中に穴が空いている。
・・・・・・そうだ
確か大熊と戦って魔法を打った瞬間に意識を失ったんだ。
少しずつ記憶が蘇り、自分の状況を把握していく。
が、おかしなことに四つ気づく。
一つ目。
大熊がいなくなっていること。倒したなら死体があるはず。倒していないなら俺を襲ったはずだ。
なのに、大熊はいなくなっていて俺は生きている。
もしかしたら傷が酷く逃げたのかもしれない。
二つ目。
昨日まであんな穴は無かったよな。一体、俺が気絶している間に何があったんだ?
三つ目。
俺の体の傷が治っていることだ。
あの傷なら全治数週間か数ヶ月はかかるはず。だが痛むどころか、ピンピンしていて絶好調だ。
まさか、あいつらが・・・いや、それしかないだろうな。
ミレィかマスターがどっかで監視してるんだろうな。じゃなければ、親切な旅人が何かしたかだ。
一つ目は微妙だが、二つ目もこれだろう。
最後に四つ目。
これが一番引っ掛かるんだよな。
・・・あの時
俺が最後に放った魔法は火の弾を真っすぐに飛ばすもののはず。
なのに、あの時は・・・・・・
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