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ドオオオオオォォォン
『ギャラララララァァァ』
『いいっ加減にくたばれっ!』
猛獣・魔物巣くっている森の中。
普通の人では数日ともたないであろうこの森でレインは生き延びていた。
かれこれ一ヶ月の時が過ぎていた。
巨大な蛇に足が四本生え、四つん這いになりながら移動する敵を前にして戦っている。
爆発を何度も体に浴びせるがまったく効いておらず苦戦していた。
『やばっ』
前日が雨だったために地面にできた水溜まりで足を滑らせ転倒してしまう。
そんなチャンスを敵が見逃すはずもなく、口を大きく開け襲い掛かる。
『へっ。待ってたぜー!
1:ザ・フレア』
あと距離が数メートルもない距離に迫った時、口の中に向かって爆発をおこした。
体外に当てても意味がないとわかれば体内。わざと隙を作り口を開かせたのだ。
敵は口から煙を吐き出しながら倒れると動かなくなり、生き絶えた。
『俺の飯を奪おうとした罰だ。お前は食えそうにないな』
こいつの前に猪を見つけ、丸焼きにしていたところを横取りされそうになり戦っていたのだ。
『やっぱ運動後の飯は美味いな』
あれから一ヶ月かぁ。まだ迎えに来ねえのかな。そろそろちゃんとした飯が食いたいんだよな~。
『早く来いってーの』
ぶつぶつ文句を言いながら、まだまだある肉を食べていく。
正直この暮らしには慣れたが、やっぱり普通の生活をしてきた身なので人里が恋しい。
話し相手もおらず、ただただ戦うだけの日々に嫌気がさしていた。
『もう喰えね』
『勿体ないことをするのぅ。どれ、ワシも一口』
『ッッッッッッッ!!』
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