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『確かあんたは・・・マスター!ってことはミレィもいるんだな』
いつの間にか横にいたマスターは肉を食っていた。
人が仕留めたやつを勝手に食いやがって・・・。
『ふぁ~に?』
『ぶっ!!』
ミレィはマスターとは違う方に既にいて、肉を食っていた。
こいつら・・・。
『はぁ、もう食ってていいよ。二人が来たってことは帰れるんだな』
『ああ。修業は終いじゃ。よく頑張ったのぅ。正直、助けるのが一度だけとは思わんかったぞ』
一度って最初の大熊の時かな。やっぱりあれはマスター達の仕業だったのか。
『あの時は助かったよ』
『例なんていらんよ。連れて来たのはワシらじゃ。あれぐらいは当然じゃよ』
『そっか』
お互いが微笑んだ。
マスターは一ヶ月間の苦労を褒めるように。
だが、レインの微笑みは違った。
そう、あの時誓ったんだ。この時をどれだけ楽しみにしていたことか。
『なあ、マスター。一つ頼みがあるんだけどいい?』
『ん?出来んこと以外ならな』
『うん、それじゃあ大丈夫だ。』
レインはニッコリと笑い、徐々に腕をマスターに向けた。
『避けるなぁぁぁぁ!!
1:ザ・フレア』
激しい音を響かせ、元いた場所には穴ができた。
『なな、何をするんじゃ!?』
『それはこっちの台詞だ!急にこんなところに連れて来やがって。何で三途の川まで見ないといけねえんだよ!』
『それはお前さんを強くしようと・・・』
『知るか!他にも普通のやり方があっただろ。マジ避けるな』
『当たったら痛いじゃろーが』
と、怨みを晴らすべく魔法を連発するが結局一発も当たらなかった。
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