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『ゼェゼェ・・・何で当たらねぇんだよ』
『まだまだ修業が足らんということじゃな』
『くっそぉー』
追いかけっこが終了し、未だに食い続けているマスターはゲラゲラ笑っていた。
どんだけ素早い爺だ。何十発も打ってんのに掠りもしない。
無駄だと判断し、とりあえず元の席に戻った。
横には食べ終わり、両手を頬に当てムスーっと暇そうにしているミレィがいる。
・・・何か怒ってる?
『なあ、機嫌悪い?』
『ふんだっ。悪くないもん』
いや、どう聞いても見ても悪いじゃん。
『何で怒ってんの?』
『怒ってないもん』
『・・・・・・』
ん~、どうしよ。
理由がわかんねーと、どうしようもないんだよなぁ。
ま、一様
『ごめんな。俺が何かしたんだろうけどわかんねえわ』
謝りながら頭を撫でた。
いや、前に撫でた時に気持ち良さそうだったからさ。
本当は膨らんでる頬を摘みたかったけど、今やったら更に怒りそうだし?
そしたら効果があったのか。急に笑顔になり、頭をぐいぐい近づけてくる。
仕方がなく、続けることにした。
あ、今が丁度いいな。
『なあミレィ、聞いていいか?』
『ん、なに~?』
『俺がさっきから使ってる魔法って爆発するもんだっけ?』
『うんうん。あれは火の弾を飛ばすだけの魔法だよ~』
『だよなぁ~。何で俺が使えば爆発するかわかる?』
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