11人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
横断歩道を渡っているときのことだった。
反対側から渡ってくる老人の姿に、何かが重なっているように見えた。
「永井 誠」は、立ち止まってそれを凝視した。
何だろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
角のようなものが生えているように見える、不気味な緑色の仮面のようなものが顔が老人の顔に、そして緑色の姿態が全身に、体の内部から滲(にじ)み出るように重なっていた。
「おい、大丈夫か永井。」
赤川が顔を覗き込んでくる。
最初のコメントを投稿しよう!