第二章 下校時刻

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そしてついに、俺としては全く期待していない、いやむしろこのまま消滅して欲しい、休み時間がやってきた。 先の俺の行動が音速の勢いなら、これは光速の勢いで、俺の体は抵抗する間も与えられずに、トイレという、俺の中ではリンチの定番のようなイメージが付いている場所へと、クラスの男連中どもに連れ込まれた。 否、運び込まれた。   それからは、人間のすることなのかというくらい残虐非道なことが行われた。 これは退学もんじゃねえか。 そんなことを思いながら、俺は文字通り必死にその中で耐え続け、帰還を果たしたのであった。 それにしても、今日初めて目撃した、口を訊いたこともない女子一人のために、よくここまで出来るよな。 そんなこと、漫画の中だけかと思っていた。
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