第二章 下校時刻

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「おや~?随分(ずいぶん)ボッロボロだねえ。」   ボロボロ言うな! そんなこと言われなくても、俺が一番分かっている。 こいつといると、いつも体力がごっそりなくなる。 どこまで持つかが心配だ。 「いや~、誠も青春するようになったんだねえ。もう年頃か。」   ほっとけ! 青春なんてもんは、とうの昔に置いて来ちまったんだ。 それにお前も年頃だろう。 「そんなんじゃねえよ。今日来た転校生のことで、ちょっと誤解があっただけだ。」   全く、誤解一つで殺されかけるとは、本当に恐ろしいものだ。
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