第二章 下校時刻

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そんな楽しいことじゃないのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・   取り敢えず、この朝からの出来事を説明した。 最も、屋上に行った理由は、由利の、転校して故郷から離れた悲しみと、旅立ちから今日に至るまでの壮絶な日々の話を聴いてやっていたら、チャイムが鳴ったことにも気付かずに、話に入り込んでしまった、ということにしておいたが。 「あれ、でもあの時屋上に行ったのは、長谷川さんがお前を引いて行ったんじゃなくて、お前が長谷川さんの手を引いてたように見えたけど。」  と、態々(わざわざ)要らぬ発言をしたのは赤川だった。 せっかく上手く話をまとめた、と思ったのに、なぜお前が入ってくる。
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