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「危険ですよ。特に女性の魔族は数が少なくて、捕食されやすい。許可しません」
私がそう言って拒否するも、アリスの顔は厳しいままだった。
「貴方のせいでギルドが対処する前に、攻撃の矛先を向けられても困るのです。わかってください」
ポスっと音がして、背中を叩かれた。
振り返ると、ファリシアが立っていた。その腕はアリスの体を抱いている。
「アリスなら押さえとくから、行ってこい。足つかまれるなよ、お前の足跡辿ることだって向こうはできるかも知れないんだからよ。いざとなったら俺が出てギルドにつく前になんとかする」
場慣れしてるファリシアの言葉が、体を軽くしてくれる。
本当はアリスに言って欲しかったですけど。
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