125人が本棚に入れています
本棚に追加
ふらりと立ち上がって部屋を後にする。と、出会い頭に女性に一群と遭遇する。
女性達は私が微笑むと、近寄って来た。
「お疲れ様です、セカンド。良かったらお仕事の合間にでも召し上がってください!」
そう言うと、断る間もなく手に暖かい物が押し付けられる。匂いから察するに、また焼き菓子の様子。
次々に押し付けると、女性達は逃げるように走り去った。
若い女性にはよくある事、と一言で片付けられますが、結構手間がかかると言えばかかる。中には名前すら書いていないので、お返しができない。
「はぁ……恨みますよ、トップ。受け取らないなんて酷いだなんて言うから」
人間になろうとしている魔族の哀れな結末がこうです。
最初のコメントを投稿しよう!