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 アリスは慌てたように私との間合いを広げた。  それが嫌われているのかわからなくて私を悩ませる。 「一人の時間をお邪魔して失礼。一緒していいですか?」 「え、ええ、どうぞ」  アリスはそう答えて翼を消した。  近くのベンチに本が幾つか乗っているのを見て、そこに腰を落ち着ける。 「隣、座りませんか」  そう誘うのに、数十秒かかった。  アリスはその誘いに更に時間をかけてから、隣に座った。 「一人で食べるには寂しくて」  そう言って片腕に抱えた焼き菓子をアリスとの間に置いた。
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