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「あ、ブレンさん居ないのですか?」
アリスはそう言うと、困ったような表情を浮かべた。
「トップブレンのような男が好きですか」
ポツリと返すと、アリスは首を激しく左右に振った。
「ち違います! ただお菓子、ギルドの女性からではと思って。そもそもカミュさん宛ての物ですし」
確かに、少し食べづらいかも知れません。同じ顔をしていても、気にせず食べる娘も居ますが……
「大丈夫です、食べ物に罪はないですよ。それに、食べきる前にダメにしてしまったら、それこそ申し訳ない」
私はそう言いながら、包みを開ける。中にはカップケーキ。オレンジの香りが辺りに漂う。
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