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また会える
絶対に
あのときの言葉
あのときの笑顔
不機嫌な空の元
冷たい
冷たい風に流されて
もう
ダメなんだ
キミの顔も
キミの声も
思い出せない
暖かい
あの時の
暖かい身体の火照りだけが
曖昧すぎて
本当の記憶かどうかも
判らない
本当に言われたのか
本当に言ったのか
判らない
判らないのに
それでいいのかもしれない
そう思っていた
怖かった
いつからか
大人になった
身体じゃない
心も
自嘲も湧いてこない
嗚呼
大人になったんだな
感慨もない
あるのは
そうなんだ
気付かなかった
だから何
それがどうした
どこかでそう考えていた
自分が怖い
そう思いながら
思いながら
雑多な喧騒の群れに隠れ
今日も歩いていく
草臥れた世界を
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