新しい店

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私に聞かれているとも知らず、ママの私へ対する悪口は止まらなかった。 『ママ‥』 ママのお客さんだと知った上、そのお客さんの誘いを常に断り続けていた。 「ゆ‥ずな‥‥」 私に気付くとママの顔が青ざめていく。 『‥言いたい事あるなら私に直接言えばいいのでは? 少なくともママはそんな人だとは思わなかった‥』 サバサバした性格のママを一年間慕ってきた。 「ちが‥っ」 昔、超有名なキャバクラのNo.1をずっと張ってきたママ。 33歳の今でもプライドだけは人一倍で、スタッフ一人に自分のお客さんが流れるのを許さなかった。
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