ダルダル樽の男と会社員①

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「これでプレゼンを終わります。ありがとうございました。」 「ありがとうございました。」 …ふぅ、やっと終わった。 まるで、暗い道を転びながら歩いて、ようやく出口を出た気分だ。 ああ、晴天の下で大きく、両腕を伸ばしたい‼ その時、 部長「ご苦労様。それなりに良かった。だがまだまだだからな。」 「…はい。」 部長「まぁ、向こうからは、良い返事をもらったんだし、良しとするか。」 「…本当ですか⁉」 部長「ああ。じゃ次も期待してるよ」 また、ニコっと笑って肩を叩き、そのまま去った。 「お疲れさまでした‼」 と頭を下げたその顔には、 信じられない‼ の文字が滲み出ていた。
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