ダルダル樽の男と会社員①

4/11
前へ
/11ページ
次へ
「部長、書類ができましたので、お願いします。」 -ダルダル樽- ダルダルダルと音を鳴らし、順調に落ちていった…しかし 樽が濡れた石に滑り、崖に向かった時、大きな岩にぶつかった‼‼‼ ダルダル樽が大破し、全身が粉々になってしまう様な激しい痛みに、この身を動かす気になれない… -会社- 疲れがとれない… 「ああ…」 欠伸をしながら、両手を組んで両腕を真上にあげた途端… 「なんだこれは‼‼君はこの仕事何回やってる⁉」 突然激しく怒鳴られ、自信によって伸びた鼻が、ボキンボキンと、折れていった… 疲れてる上に、いつも難なくこなした仕事をミスして叱られ、ますますやる気が失せていく… -ダルダル樽- はぁ…誰も助けちゃぁくれない。 団栗を食べながら、リスがうつぶせの背中を軽々と跳んでいく… こうして、自然と一体化できたら、楽だなぁ… 意識が遠退きそうな中…
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加