第0-1章~軍人として、兄として、男として

14/18
前へ
/597ページ
次へ
数秒考えて見るが、どうにも名前がでてこない。 礼も言わない上官だと思われたくないので、とりあえず礼だけは言うことにした。 藤堂「あぁ、すまない。 ありがとう。 え…と、つくね棒…1等陸曹。」 附根「いえいえ………って、つくね棒じゃありませんよ!! つ・く・ね、附根です! それに 今は特務陸曹長でありますっ!!」 …あぁ、なんだか思いだしてきた。 …機教時代、実に淡白で普通で、成績は真ん中クラスで性格も良くも悪くもない男がいたな。 藤堂「そう…だったな。 で、何故こんな所に?」 …府中特務は、エリートしか入れないはずだ 朝比奈「それは私から話すわ。 今回の君達の任務は、国防軍で最新鋭かつ初の電子自律AI管理指揮通信車の運用に当たってもらうわ。 実用化のためには、精度が極めて高い運転精度・指揮精度・通信、火器統制精度が必要とされるの。 彼は、機通演[冬季機甲通信技術演習]で、個人1位保持者よ」 附根「そういうことです!」 藤堂「世界最強の電子自律AIと、その認証者、さらに機通演のエース…。 日本を影から操るつもりですか。」 藤堂は軽く鼻で笑った。 朝比奈「まっさか! ただ、それに近いことはするわね。 私達は、さしずめ動く国防軍副司令部ってとこ。 九条陸准将…遅いわね。」 朝比奈は、8時30分になりそうな時計の針を睨みながら、呟いた。
/597ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加