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冷徹な輝に、全てを拒否された津島3尉は、唇をひきつらせながら、輝に怒鳴った。
津島「俺が、お前に…お前に幾ら貢いだと思ってやがんだ!
500万だぞ!!!
それをお前はっ!!!」
物凄い剣幕で怒鳴る津島3尉を他所に、輝は静かに、そして涼しげに笑った。
輝「ククク……馬鹿ね。
セコい男は嫌いっていったじゃん。
だいたいむさ苦しいアンタのどこがいい訳?
鏡見て、私を口説いたら?
アハハハハ!」
輝は声を上げて笑ってしまった。
輝に散々、コケにされた3人の軍人は、遂に怒りの頂点に達した。
国防軍1曹「輝、テメェ!!!」
国防軍1曹は、輝の緑のブレザーを右手で掴み、力強く手繰り寄せた。
輝「痛っ!!
なにすんのよ、変態っ!!」
国防軍1曹「同期だからと甘く見てれば、調子に乗りやがって!!」
そう言うと、1曹は輝の胸をわしづかみにした。
輝は、その手を振り払うと3人を睨んだ。
輝「あんたら!!
こんなことして、どうなるのか分かってんの!?
藤堂兄さんが来たら…」
輝の怒りの言葉を遮るように、3人の軍人が輝に近づく。
国防軍2曹「また始まりましたよ、九条 1曹殿の[藤堂兄さん]が!」
国防軍1曹「日本にいない[藤堂兄さん]が、お前を助けてくれんのかよ~?
んん~、府中の嫌われ者さんよ~。
状況分かってんの?
3対1だよ。
3 対 1!!
津島3尉殿!
警衛兵が休憩中です。
ヤっちゃいましょう!!」
1曹と2曹が咄嗟に輝の腕を掴むと、津島3尉は黙って自分の顔を、輝の顔に近づけた。
輝「やめてっっっ!!!」
津島「誰も来ねえんだよ、大人しくしやがれ!!」
万事休すかと思われた………その時だった。
襲われる直前の女と、襲う直前の3人に声をかけた者がいた。
?「貴様ら……何をしている?」
その声の瞬間、輝の目に明かりが灯り、3人の軍人の顔は 見る見る内に青ざめていた。
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