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4人が見たのは、両手に掴み切れない程の荷物を持ち、上下黒スーツのサラリーマン風の若い男。
しかし、肩には銀色の国防軍尉官の肩章、そして左胸には幾つのき章、そして際立つのは、銀色の盾に十字刀のき章………府中・国防軍統合司令部幹部を意味する[十字剣付銀盾き章]がついていた。
津島「ま………ま、まさか……………。」
輝「藤堂兄さんっ!!!」
そう、軍人に似ては似つかない格好の、その軍人は………。
府中統合司令部付き日米合同軍事研究チーム総主任 兼 国防軍最強の府中特別機甲教導隊 中隊長…。
藤堂 京平 特務2尉[25歳]である。
この国での特務階級とは、軍人以上・政治家以下 という意味であり、懲罰以外の権限は軍人にはない。
3人の軍人が青ざめた理由は ここにある。
輝は、3人の軍人を他所に藤堂に駆け寄った。
藤堂「輝、大丈夫だったか?」
輝「うん! 藤堂兄さんこそ、疲れてない!?
大丈夫!!?」
藤堂は、国防軍大学を首席で卒業してから5年余り、アメリカ・ペンタゴンにて新しい軍事システム設立のために単身赴任していた。
藤堂「大丈夫だ。
それよりも………。」
藤堂は3人の軍人を睨んだ。
3人の軍人は、青ざめながらも額に汗を浮かべ、不動の姿勢で藤堂に敬礼をしていた。
津島「と、藤堂特務2等陸尉殿っ!!
お帰りになられていましたか!!!」
藤堂「今、着いたばかりだ。
それより、君達は 俺の妹に何をしようとしていた?」
その言葉に、津島3尉は体を振るわせた。
ちなみに、国防軍法では、民間・軍人問わず女性に対する暴行・猥褻行為は免除無しに射殺である。
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