プロローグ

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2025.02.05.02:00 「おい、そのエロ本、俺にもみせろよ!」 「は?俺がどんだけ苦労して、これてにいれたかわかってんの?」 「んなもん、知らんわ!早く貸せよ!」 (…うるせえなあ。) 「自分で管理人室から盗めば?」 「いや、今すぐにもこのつまらない日常に刺激が欲しい!」 「ウワッ、ちょ待て。力ずくで取ろうとすんな!」 「うるせえなあ!」 「…だいたい、お前ら、こんなよくわからない施設でエロ本の取り合いなんて、悲しくないのかよ?」 「んなこと、言われてもなあ。正直、ここが何処で何なのかもわかってないし、まず、お前も含め、全員記憶喪失っていう状況だ。別にみんな働かせられている訳じゃないし、捕まっているんではないんだよ、たぶん。だから、このままだらっとした生活でいいんじゃない?」 「いや、お前ら、いつまでもこんな狭いところでゴロゴロして人生終える気かよ? 外に出ようとは思わねえのか? 何故かは知らねえけど、俺達にはそれぞれ《能力》があるじゃねえかよ?」 「いや、お前の《能力》なら脱出できるかもしれないけどよ。お前みたいな強い《能力》はみんな持ってる訳じゃねえんだ」 「しかも、脱出しても特に目的なんてないしな~!」 「いや、いい加減この生活にも飽きた。俺は協力するぜ」 「本当か!?あんたは…えっと?」 「自分の名前は知らない。能力は《脳内会話》だ。」 「テレパシーか?そりゃあいい!早速脱出したい人を召集してくれよ!」 「了解。」 「結局、全員集まったのか。」 「とりあえず、今から俺の能力で避難口を作る。そこから、みんな一斉に逃げよう」 「逃げて、捕まったらどうすんだよ?」 「…それが恐いのなら、出なけりゃいいさ」 2025.02.15.04:35 ある町の白い建物が倒壊したと通報。
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