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「とりあえず、中になんかあるかもしれないから、秋野、なんか探してきてくれ」
「えっ…俺が?たぶん何もないすよ。」
「警察学校1年が3年に意見してんじゃねーよ」
「はあ…」
俺は、秋野旅人(アキノタビヒト)。
この《昭和台》の町にある警察学校に通う高校1年の平凡な男子生徒だ。
《警察学校》っていうのは名前の通り、《警察官になるための学校》な訳だが、俺は正直こんな学校に行きたくもなかった。
昭和台警察学校は12年前は偏差値66の超難関高校だったのだが、科学技術の進歩により、ロボット警察官とやらが現れ、普通の警察官よりロボットのほうが優秀ということで、警察の影はどんどん薄くなっていった…。
そして、1年前。
中3だった俺は高校受験にストレート負けし、偏差値32の昭和台警察学校が最後の砦となった。
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