一年…4月●日

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公園は全然変わっていない。 前……前といっても ここに立ち寄ったのは 相当久しぶりな感じがする。 いつ立ち寄ったのかすら 覚えていない。 雑草は伸びきり 花壇には相変わらず 何も植えておらず 子供が作ったと思われる 土の城があるくらいだった。 『俺』は木造のベンチに座る。 遥が『俺』の右側に座る。 「こーやって二人で隣に座るの、久しぶりに感じしない?」 「そうか?」 『俺』は考えた。 いつも一緒にいたが 確かに落ち着いて こうやって二人で座るのは 久しぶりかもしれない。 「で、本題とやらは?」 「おっと、そうでしたぁ」 遥は両腕を上に上げ 背伸びをした。 ふ~っと息を吐くと 大きな瞳でこっちを見つめてきた。 「な、なんだよ?」 流石の『俺』でも ドキッとしてしまうが これは男の性であり けして恋とかではない。 断じてない。 「亞流斗、部活どーするの?」 「部活……?」 部活の事が ここに来てまで 話したかった事なのか? 「野球部じゃないかな。部活見学して決めるけどな」 「本当に野球部でいいの?」 「どーいう意味だよ?」 遥は物を言いにくそうに 唇を軽く噛む。 ただ 眼差しは真剣な表情をしていた。 「亞流斗……本当は亞流斗、音楽やりたいんじゃないの?」  
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