一年…4月○日

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「う~、眠い~」 今日は入学式らしい。 っても 退屈なものだ。 ただ校長の話を聞き どっかのお偉いサンの くだらない話を聞く… ただそれだけ。 クラスとか気にならないのかだって? 別に気にならない。 全然…と言ったら嘘になるかもしれないが…… 別に気にならない。 なぜかって? 『俺』は不人気者集団に 所属する事になるからだ。 学校は理不尽にも 人気者と不人気者に別れる。 人気者は教室の真ん中に集まり 鬱陶しいほどに ギャーギャー騒いで クラス中に注目を浴びようとする。 不人気者は クラスの隅っこに集まり こそこそと 自分たちだけの空間に 入っていってしまう。 いわゆる オタクの世界ってやつ。 そう考えると 不人気者集団には 行きたくないなぁ… だからと言って 人気者集団に入りたいわけでもない。 中間のポジションにいたい。 オタクワールドに入らず 騒音物にならない ポジションにさ。 その方が楽。 絶対に……
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