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「それは…恋だね!!」
親友の詠美はポッキーを頬張りながら得意そうにそう言った。
「え!本当!?」
「うんうん!」
聞き返す私に詠美は何度もうなずく。
「やっと…8年前からの失恋に立ち直れた!」
お恥ずかしながら8年前の恋愛…
隆良を好きだったことを忘れられない自分がいて、いつまでも恋が出来なかった。
今までの8年間トキメキがなかったわけじゃない。
ただ恋には発展しなかっただけ。
でも今回は違う。
今回はちゃんと好き。
「よかったね!!どんな感じの人?」
「う~ん ちょっと隆良に似てるかなぁ」
「また隆良…。隆良くんのことは忘れなさい!!」
そうだよね。
隆良とはもうきっと逢えない。詠美の言うことはきっと正しい。
「でも、詠美様の協力は必要なかったかー」
詠美がニコニコしながら私に言う。
「えへへ」
私も負けずにニコニコして返す。
「って!!じゃぁ今日の東高とのカラオケ大会はどうすんの!?
東高校よ!?イケメンぞろいの!」詠美は持っていたポッキーの先で私を指す。
「それなんだけど…遠慮しておく」
「ダメに決まってるでしょー!!」
「ふぇぇ…鬼ぃぃぃぃいい!!」
カラオケ大会に連れて行かれることに…
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