蝶になったヒト

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雨降る夜のことでした 羽を動かし飛び舞う蝶に 小さな憧れ抱きました 叫んで届かないこの気持ち 仕方なく終(シマ)い喚こうか 歪(ヒズ)む体にまた深いキズ 私は今 蝶になる ※ 嗚呼 夕暮れ綺麗な空見上げ 涙流した私は何処(イズコ)へ この何かわからない感情 ぶつける宛なく私は舞う蝶 あの人の掌は 温かく優しい体温 蝶の私には優しすぎて あの人から逃げました 咲き乱れる桜に私 立ち尽くして花弁(ハナビラ)拾い 散らす金粉に紛らわしました そう 私は蝶になった ※ 散る散り散られ 嗚呼さくら 夢運ぶ舟にとまり 羽を止める 泣いていいですか? 枯れるまで 壊していいですか? この世界 あの人 のこ とが好 きなん で す (私の羽は綺麗ですか...?)  
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