お別れ
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夕方、優斗から電話があった。 「今、紗枝の家の前にいる。会える?」 良かった。 すぐに玄関を出た。 優斗は自転車にまたがって「乗って」と言った。 紗枝は後ろに乗って優斗に抱きついた。 離れたくなかった。 少し走って近所の公園。 ベンチに座った。 「さっきはゴメン。なんか、別れの言葉が出なくて」 優斗が呟いた。
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