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「そんな…、私かわいくなんかないし、貞子だったのに…アイドルなんてなれないよ!」
握られた手を離し、荷物を手に取った。教室のドアを開け、玄関口のほうへ向かう。
でも後ろから古川は追って来て由紀の手を掴んだ。
「自分に自信を持て!お前ならなれる!俺がしてやる!もう貞子なんかじゃない!俺を信じろ!」
「でも…」
由紀は顔を赤くし、下を向いて言った。
「大丈夫…。大丈夫だから…」
「考えさせて…」
「ありがとう」
古川は手を離し、頭をさげた。
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