第1章

2/22
261人が本棚に入れています
本棚に追加
/503ページ
人魚姫を心配して近くで見ていた姉達は、泡になって消えていくさまを見て、あまりに人魚姫が可哀相で不敏で仕方ありませんでした。 「何なの?王子を助けたのは人魚姫なのに、あの女、嘘をついて横取りして…。」 「王子も王子よ!! なんで気付かないのよ? 人魚姫は命の恩人でしょ? それなのに、けばけばしいだけの馬鹿女と結婚? あの女は海岸で見付けただけでしょ?」 姉達はだんだんと王子と女を憎くなってきました。 「自分達だけ幸せになれると思ったら大間違いよ! ここは海。私達のテリトリー。 そのテリトリーに居て、私達を怒らせたからには、ただでは帰さないわ! いや、むしろ帰る事は出来ないでしょうね…。」 姉達は一度、王子達が乗った船から離れ、海の王ポセイドンの元に帰りました。
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!