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お互いに見つめ合って時間の流れが遅くなっていくような錯覚を覚える。
ミクリアは僕の瞳から僕の中にあるごちゃ混ぜの感情を一つ一つ
取り出して読み解いているのかもしれない。
そう思えるほど僕らは動かなかった。
さっきまで自分たちが何をしていたのか、僕が何を伝えたかったのか
だんだん薄れていき地面に足を着けて立っている感覚が麻痺していく。
と、彼女はにらめっこに敗れたときのように少し笑って
僕から目を逸らして窓から外を見た。
そして窓の外の銀世界を見ながら独り言のように呟いた。
「だってリンを置いていけないでしょう?」
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