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海渡は今すぐにでも外の世界に飛び出してみたい。
が、
外に出た後はどうするか?
こんな身寄りのない15、6のガキを誰かが拾ってくれるだろうか?
まず、有り得ないだろう。
そういった事を考えると、自分自身の中についさっきまで照っていた熱はすぐに冷める。
最後のブーストのチェックを終え、海渡は地べたに座り込み、宙を見上げた。さっきまで匂っていた油の臭さは自分の手だったということに気付いた頃、向こうの方で声がした。
「飯にするぞぉぉ!」
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