発端

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「由美子、携帯光ってる。」 先に部室に戻っていた上田が、由美子が部室の戸を開けるなり声をかけた。 上田は由美子の1つ先輩で、部活を引退した後も時々稽古に顔を出している。 由美子にとっては良き相談相手であり、信頼できる先輩だった。 「お疲れ様です。  あ、本当だ。  ありがとうございます。」 軽く頭を下げ、由美子は自分の携帯電話を開いた。
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