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振り返る。
そこにいたのは一人の青年だった。
「誰だ、おまえ」
「僕は彗。この国の王子。君は?」
「わたしは、…」
その男の綺麗な、汚れのない笑顔に見惚れてしまった。風に靡く金色の髪は、空に輝く丸い、月というものに似ていた。
「わたしは、……リリ、だ」
この感情は、初めてだった。ふとあの人魚姫のことを考える。
「わっわたしは恋はしないぞ!!」
「?どうしたのいきなり」
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