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高齢の患者さんは認知症や足腰の老化により、転倒をしがちです。
病院で患者さんが転けるのは管理の問題もあり、私たちにとってえらいこっちゃ!なのですが…
ある夜勤明けの朝、それは起きました…
個室の部屋が廊下一列並んでおり、朝の検温でひと部屋ずつ訪室しました。
一人目…部屋の戸を開けるとベッドに患者さんがいません。
あれ?どこいった?確か動けないはず…
と心の中で思いつつ、辺りを見渡すと…
その患者さんはベッドの横に置いてある椅子の足の下に挟まるようにして寝ていました。
ベッド柵もしてあるのにどうやって…
と思いつつ安否確認をし患者さんにどうやって椅子の下に入ったのか聞いてみましたが、覚えてないとの事。
不思議だ…
と思いつつ患者さんをベッドに戻し、次の部屋へ。
『おはようございます』と気を改め病室の戸を開け、私の目に飛び込んできたのは…
こけてる…
勘弁して~~~~!!!
と叫びたい気持ちを抑え患者さんを救出。
「あははは!トイレいこうと思って」
と陽気に患者さん。
いやいや今まで歩いたことなかったじゃん(笑泣)
そして次。
あ~無事だ。良かった♪
次。…。
…。
…。
???
…。
なぜ…。あなたまで…。
転けてるの~~~~???
いやぁ~~~~~~!!
と再び心で叫び…
状況確認。
また患者さん笑ってる…
いゃ!無事で何よりだけど!
全くおかしくありません。
でもその患者さんもへんな格好で転けてました。しっかりした方なのに、なぜこうなったか覚えてないと…。
そんなこんなで…行く部屋行く部屋この調子。
しかも転けた音が誰一人聞こえなかったのです。個室と言えど、朝方もまだ静かですから、柵が動いただけで分かりますし、私たちも神経尖らせてます。
なのに…この事態…
いったい患者さんの身に何が起こったのでしょうか…
不思議と共に色んな意味で恐怖の夜勤でした。
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以前、個室に入院している患者さんから『電気がついたり消えたりするから寝れない』『夜中勝手に洋服を動かされて迷惑』『お化けがでるから退院したい』と言うことがありました…。
夢か現実か認知症か…
現実でないことを祈ります。
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