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ついに来た。この日が。
今年こそ勝つ。
「まもなく男子の部スタートします。選手の方はスタートの位置についてください。」
よし、いくぜ。
俺は着ていたウィンドブレイカーを脱いで乱パン乱シャツになった。
とても寒い。
体が震える。
しかし震えはすぐに治まった。
震えるんじゃねぇ。
あと少しで暑くなる。
そう思い、手にしていた青色のはちまきを頭にがっちりとしめた。
「さぁ選手が全員そろいました。それではスタートです」
「位置について!」
俺は頭のなかで今までのことを思い出した。
「本当に色々あったな。」
少し微笑んだ。
「パアァァァァン!!!!」
約50人の選手たちが一斉にスタートした。
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